この記事では、埼玉県公立高校の入試制度を詳しく解説し、調査書・学力検査のポイントや、学校選択問題についてもご紹介します。埼玉県の公立高校を志望している中学生のみなさん、入試制度についての不安を解消して、これからの受験対策にぜひお役立てください。
この記事でわかること
この記事を読めば、以下の3点をしっかり理解できます!
- 埼玉県公立高校入試の基本情報
- 入試の仕組み(試験日・選抜方法・配点)
- 受験対策のコツ
2027年度入試から新しくなるポイントについても、わかりやすく紹介していくので、ぜひ読んでみてください。
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1. 埼玉県の公立高校入試の基本情報
令和9年度(2027年度)入試からの主な変更点
埼玉県では、令和9年度(2027年度)から選抜方法が変更されます。主な変更点は以下の3点となります。
- 調査書の様式変更(自己評価資料の提出必須化)
- 面接試験の必須化
- 共通選抜と特色選抜の導入
1.調査書の様式変更(自己評価資料の提出必須化)
調査書には以下の内容が記載されます。
- 「各教科の学習の記録(9教科5段階の評定)
- 「総合的な学習の時間の記録」
過去、調査書に記載され、点数化されていた「特別活動等の記録」や「その他の項目」については、受験生が学校内外での活動内容を自ら記載する「自己評価資料」に統合され、面接試験の中で参考とされるのみとなります。
各種検定(英検・漢検・数検)が直接的に点数に加算されなくなった点は、大きな変化なのでおさえておきましょう。
直接的に点数化されるのは、3年間の評定のみとなります。
2.面接試験の必須化
令和8年度(2026年度)までは一部の高校や専門学科で実施されていた面接試験が、令和9年度(2027年度)からは、すべての受験生に対して実施されることとなります。
面接にあたって自己評価資料を作成・提出しなければならないため、構成を考えたり内容が相手に伝わるかをチェックしたりする時間が必要です。
面接は1人あたり10分程度で自己評価資料をもとに質問されると想定されるため、受け応えの準備もしっかり行いましょう。
3.共通選抜と特色選抜の導入
学力検査・調査書・面接を教育委員会が定める方法に沿った配点比率で合否を決める「共通選抜」、学力検査・調査書・面接の得点を各校の「入学者の受入れに関する方針」(アドミッションポリシー)に基づいて決める「特色選抜」の2種類が行われるようになります。
特色選抜では、実技検査または小論文からなる特色検査の実施や、学力検査の傾斜配点が認められています。
選抜を、共通選抜のみで実施するか、特色選抜のみで実施するか、共通選抜と特色選抜の両方を組み合わせて実施するかは、各高校が決定します。
詳しい変更内容については、以下のサイトをご確認ください。
参考)埼玉県公立高校入試制度の選抜方法変更について
合格者の選抜手順
共通選抜と特色選抜をともに実施する場合と、どちらか片方の選抜のみを実施する場合で、合格者の選抜手順が異なります。
共通選抜と特色選抜をともに実施する場合
共通選抜と特色選抜の両方で選抜を実施する場合は、特色選抜による合格者を決定した後、共通選抜による合格者を決定します。
- まず一般募集の募集人員の20〜80%を、特色選抜による合格者数とする
- 次に、予定する入学許可候補数を満たすために必要な人数の残りすべてを、共通選抜による合格者数とする

どちらか片方の選抜のみを実施する場合
共通選抜のみ、または特色選抜のみを実施する場合、第1次選抜と第2次選抜を設けます。
- 一般募集の募集人員の60〜80%の合格者を決定する第1次選抜
- 第1次選抜で合格とならなかった受験者の中から募集人員の60〜100% の合格者を決定する第2次選抜
第1次選抜と第2次選抜では、得点の取り扱いに差を設けることとなっています。たとえば「第1次選抜では調査書重視、第2次選抜では学力検査重視」のように、それぞれの選抜ごとの基準を設定します。

受験校は学区に縛られず、埼玉県内であればどの公立高校にもチャレンジできますが、公立高校の出願は1校しかできないため、慎重に受験校を選びましょう。
また、埼玉県では、調査書に記載される中学3年間すべての成績が得点に反映されます。中1:中2:中3の学年ごとの内申がどれだけ調査書に影響するかの比率は高校によって異なるので、志望校がどの比率でも対応できるように、どの学年でも内申を高める必要があります。定期試験の対策や提出物などは万全の準備をするようにしましょう。
2. 令和9年度(2027年度)の試験日程
令和9年度(2027年度)の埼玉県公立高校の入試日程は以下の通りです。

必要となる手続き等については、埼玉県のHPやリーフレット等の案内をよく確認しましょう。
3. 埼玉県・公立高校入試の選抜のしくみ
埼玉県の公立高校入試における選抜のしくみについて説明します。
選抜方法:共通選抜
共通選抜では、県教育委員会が定める方法によって以下の得点を算出し、合格者の選抜が実施されます。
- ア)学力検査の得点
- イ)調査書の得点
- ウ)面接の得点
学力検査-共通選抜
学力検査はほとんどの高校で国語・社会・数学・理科・外国語(英語)の5教科で行われます。英語はリスニングテストも含みます。各教科100点満点の500点満点となります。それぞれの科目は50分で行われ、試験は1日で終了します。
令和9年度入試から解答方式にマークシート形式が導入され、選択式の問題が全体の9割、残りの1割が記述問題形式に変更されます。
また、数学と英語では、基礎~標準の問題に加えて、応用問題を含む「学校選択問題」が用意されており、採用するかは各高校が判断します。
一部の学校は「学校選択問題」を採用しており、2027年度(令和9年度)入試では23校が「学校選択問題」での試験を実施します。
下の表で実施する高校を確認しておきましょう。
なお、「学校選択問題」は学力検査と比較して難易度がかなり高く、事前に学校教科書の内容+αの内容まで対策をしておく必要があります。

調査書-共通選抜
埼玉県公立高校入試では3年間の評定が利用されます。具体的には、各学年の9教科×5段階評価=45点満点の評定を使用して、基本点を算出します。
共通選抜では、各高校が以下のいずれかの比率を選択することとなっています。
- 1:1:1(135点満点)
- 1:1:2(180点満点)
- 1:1:3(225点満点)
たとえば、「1年:2年:3年=1:1:2」の比率とする高校であれば、学習の記録による基本点は、45点×1+45点×1+45点×2=180点満点となります。
埼玉県ではすべての学年の評定が使われますが、中3の成績を2倍や3倍にする学校が多いです。

面接-共通選抜
事前提出した自己評価資料を参考に、個人面接または集団面接が行われます。志願者1人あたり10分程度、2人以上の面接官によって質疑応答がなされます。
評価は、埼玉県教育委員会が定めた「共通の評価の観点及び評価規準」をもとに行われます。
ただし、各高校が、学科、コース等の特色に応じて、「選抜実施内容」の面接の欄に学校独自の項目を設定している場合は、その項目について、各高等学校が評価の観点及び評価規準を定め、評価することとなっています。
共通選抜の配点の計算方法
ア)学力検査の得点は、5教科各100点を合計した500点満点になります。
イ)内申点の得点は、各高校・学科・コース等の選抜基準に合わせて、200点、300点、400点のいずれかを満点とし、基本点を得点へ換算します。
ウ)面接の得点は、30点満点の基本点を、1倍(30点満点)または2倍(60点満点)の得点に換算します。
各得点の合計を用いて、合格者の選抜が行われます。
共通選抜における調査書得点の計算例
調査書の得点は、計算がやや複雑なため、実際に計算してみましょう。
例として、3年間の評定が以下の通りのコノさんのケースを考えてみます。
| 学年 | 9教科5段階評定の合計 |
|---|---|
| 1年 | 31 |
| 2年 | 36 |
| 3年 | 39 |
たとえば、以下の高校を受験するとき、
- 基本点の計算比率が(1年:2年:3年)=(1:1:2)
- 調査書の得点が300点満点
基準にしたがって計算すると、コノさんの学習の記録の基本点は[1年の9教科5段階評定]と[2年の9教科5段階評定]と[3年の9教科5段階評定の合計点を2倍した点数]の合計=31+36+39×2=145点(180点満点)です。
145点の基本点を、300点満点に換算すると145÷180×300=242点となります(小数第一位は四捨五入されます)。

最新の高校ごとの内申点と学力検査の点数比率は、埼玉県が示している各高校の選抜基準をご確認ください。
選抜方法:特色選抜
特色選抜では、学力検査、調査書、面接、特色検査について、学科、コース等の特色に応じて各高校が定める方法によって得点を算出し、合格者が選抜されます。
- ア)学力検査の得点
- イ)調査書の得点
- ウ)面接の得点
- エ)特色検査(一部の高校のみ)
なお、各高校による得点の設定にあたっては、以下の条件が定められています。
-
調査書の得点および面接の得点の合計は、学力検査の基本点(500 点満点)の合計の 1.5 倍を超えない範囲で、学科、コース等の特色に応じて各高校が定める
-
特色検査を実施する場合、学力検査の基本点(500 点満点)、調査書の得点、面接の得点の合計を超えない範囲で、特色検査の得点を各高校が定める
学力検査-特色選抜
各教科100点、合計500点満点が基本ですが、各高校があらかじめ、学科、コース等の特色に応じて、3教科を超えない範囲で定めた教科について、傾斜配点ができるようになっています。
傾斜配点を実施する各教科の学力検査の配点は、1教科ごとに150点または200点と定められています。
調査書-特色選抜
基本点を計算する際の各学年の比率を、各高校が以下の条件のもとで自由に設定します。
- 各学年の比率の数値は1以上の整数とする
- 各学年の比率の数値の合計は、10 を超えない範囲とする
135点満点を下回らない範囲で得点を定め、基本点をもとに得点を算出します。
面接-特色選抜
基本点の算出は、共通選抜と同様の形式となりますが、換算される得点は各高校が設定します。
特色検査(一部の高校のみ)
学科、コース等の特色に応じた実技検査または作文(小論文)が実施され、得点についても各高校が定めます。
実技検査は、学科・コース等によって内容が異なります。作文(小論文)は、30〜60分の時間で、600〜1,000字の字数で書くことが要求されます。内容やテーマについては、各高校が設定することとなっています。
第2志望制について
2つ以上の学科またはコースコースがある学校では、第2志望の出願を認めている場合があります。
共通選抜と特色選抜を両方実施する場合
第2志望の学科・コースについては、共通選抜の際に合否判定が行われます。
共通選抜または特色選抜のどちらかのみを実施する場合
第2次選抜の際に合否判定が行われます。
例:理数科を第1志望・普通科を第2志望とした場合
特色選抜(または第1次選抜)では理数科のみで合否判定がなされ、不合格の場合は共通選抜(または第2次選抜)で、理数科と普通科の両方で合否判定が行われます。共通選抜(または第2次選抜)において、理数科で定員外・普通科で定員内の場合は、普通科合格となります。
なお、第2志望制を採択している学校であってもすべての学科において相互に第2志望を認めているとは限りません。
各高校が設定する学力検査と調査書の得点比率や第2志望制の採択有無については、埼玉県が示している各高校の選抜基準を参照してください。
参考)令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における各高等学校の選抜基準
4. 近年の入試動向・模試の情報
埼玉県の公立高校の志望状況
埼玉県において、公立高校の志望率は継続的に低下していましたが、2026年度は58.6%となり、倍率についても1.04倍と、近年の中でも低い水準となっています。
私立無償化や令和9年度からの入試制度の変更(選抜方法に関する変更)によって、今後も受験生の志望状況に影響が生じる可能性があります。
高校入試に関する情報収集
受験生が志望校選びや入試対策の検討を進めるためには、各学校の選抜基準に関する情報収集が不可欠となります。
例年、7月頃に実施される「彩の国進学フェア」では、埼玉県の公立高校や私立高校がブースを設置して個別相談や情報提供を実施します。各高校の説明会に加えて、有力な情報収集の場となるため、毎年多くの受験生とその保護者が参加しています。
高校受験に向けた模擬試験
県内中学生のおよそ90%が北辰図書株式会社が実施する「北辰テスト」を受験しています。
北辰テストは歴史が古く、受験者数の多さから、学力を測る資料として高い信頼がおけるテストです。
コノ塾では北辰テストを定期的に受験し、事前の「北辰テスト対策授業」と、受験後の「模試振り返りシート」を用いた復習に力を入れています。中学3年生の受験期は北辰テストの偏差値や得点から逆算して受験校への戦略を教室長と一緒に立てていくことができます。
なお、北辰テストの結果(偏差値)は私立高校の併願を決める際にも用います。たとえば「北辰テストで偏差値●●以上を2回とること」が併願受験の条件になっている高校があるといった使われ方です。
私立高校の併願のためにも、北辰テストの事前準備・受験後の振り返りは極めて重要と言えるでしょう。
参考)北辰テスト公式HP
5. コノ塾の埼玉県の公立高校入試対策
埼玉県の公立高校入試についてお話ししてきましたが、いかがでしょうか。
とくに重要なのが、「中学1年生の内申点から合否に影響する」という点です。 埼玉県では中学1年から3年までのすべての成績が、入試の合否に影響する内申点の評価対象になります。
つまり、中学3年生=受験生ということではなく、中学1年の時点でもう入試は始まっている!という意識を持つことが、他の受験生に対して一歩リードできるためのポイントと言えるでしょう。
また、埼玉の受験生がほぼ全員受験する「北辰テスト」。
この模試の結果が、私立高校の併願基準として用いられるなど、他県にはない入試制度が確立されています。
このような入試制度の中で、確実に結果を出すためには、「埼玉県の入試対策に特化」し、適切な対策を進めることが不可欠です。
「コノ塾」は、内申点の比重が重い埼玉県の入試に向けて、定期試験・学力検査ともに徹底したサポートを実施しています。
6. お近くのコノ塾
コノ塾は、東京・神奈川・大阪、そして埼玉の公立高校で高い合格実績を出している、地域密着型の学習塾です。
埼玉県の公立高校入試制度や北辰テストにも、きちんと対応した学習カリキュラムを提供しています。
埼玉県のコノ塾がどこにあるか気になった方は、こちらをご覧ください!
少しでも気になった方は、まずは無料体験からお申し込みください!お待ちしております!