この記事では、埼玉県公立高校の入試制度を詳しく解説し、調査書・学力検査のポイントや、学校選択問題についてもご紹介します。埼玉県の公立高校を志望している中学生のみなさん、入試制度についての不安を解消して、これからの受験対策にぜひお役立てください。
この記事でわかること
この記事を読めば、以下の3点をしっかり理解できます!
- 埼玉県公立高校入試の基本情報
- 入試の仕組み(試験日・選抜方法・配点)
- 受験対策のコツ
入試制度の基本だけでなく、近年の動向や模試を踏まえた具体的な受験対策のコツまで紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
1. 埼玉県の公立高校入試の基本情報
埼玉県の公立高校入試は、原則一般募集で合格者を決定します。
(帰国生徒・外国人・定時制・県立大宮中央高校は募集形態が異なります)
一般募集の中でも、芸術系学科や体育系学科および外国語系学科等は実技検査または面接がありますが、それ以外の高校では「学力検査」+「調査書(内申点)」で合否が決まります。
選考は高校によって2段階または3段階で行われます。
- 一般募集の募集人員の60〜80%の合格者を決定する第1次選抜
- 第1次選抜で合格とならなかった受験者の中から募集人員の60〜100% の合格者を決定する第2次選抜
- 第2次選抜で定員に満たなかった場合に、募集人員数まで合格者を決定する第3次選抜
に分かれており、各高校はたとえば「第1次選抜では調査書重視、第2次選抜では学力検査重視、第3次選抜は第2次選抜の合計得点の一定の順位の生徒を対象に、調査書の特別活動等の記録を参考に選抜」のような、それぞれの選抜ごとの基準を設定します。

受験校は学区に縛られず、埼玉県内であればどの公立高校にもチャレンジできますが、公立高校の出願は1校しかできないため、慎重に受験校を選びましょう。
また、埼玉県の公立高校入試で重要な調査書については中学3年間すべての成績が反映されます。中1:中2:中3の学年ごとの内申がどれだけ調査書に影響するかの比率は高校によって異なるので、志望校がどの比率でも対応できるように、どの学年でも内申を高める必要があります。定期試験の対策や提出物などは万全の準備をするようにしましょう。
令和8年度(2026年の試験日程
令和8年度(2026年度)の埼玉県公立高校の入試日程は以下の通りです。

その他の手続き等は、生徒・保護者に配布される「埼玉県公立高等学校入学者選抜に関するお知らせ」のリーフレットが配布されますので、よく確認しましょう。
2. 令和8年度(2026年度)の埼玉県・公立高校入試の仕組み
埼玉県の公立高校入試の仕組みについて説明します。
選抜方法:一般入試
埼玉県の公立高校の入学者選抜は、第1次選抜と第2次選抜の2段階で行いますが、学力検査は1回だけ実施されます。第1次選抜で定員の60~80%の合格者が決まります。第1次選抜で合格を決めるためにこの項目を読んで学力検査と内申点、総合点についてしっかり理解しておきましょう。
学力検査
学力検査:科目構成と実施内容
学力検査はほとんどの高校で国語・社会・数学・理科・外国語(英語)の5教科で行われます。英語はリスニングテストも含みます。各教科100点満点が原則ですが、専門学科や特別なコースでは特定の教科の得点に対して傾斜配点が設定されることがあります。(外国語科や理数科など)
それぞれの科目は50分で行われ、試験は1日で終了します。
出題の基本方針
数学と英語(外国語)では、基礎~標準までを見る問題が多い学力検査問題と、一部応用問題を含む「学校選択問題」があります。一部の学校は「学校選択問題」を実施しており、2025年度(令和7年度)入試では22校が「学校選択問題」での試験を実施しました。下の表で実施する高校を確認しておきましょう。
なお、「学校選択問題」は学力検査と比較して難易度がかなり高く、事前に学校教科書の内容+αの内容まで対策をしておく必要があります。

調査書
埼玉県公立高校入試では3年間の評定が利用されます。
以下の項目のそれぞれが各学校の評価基準に基づいて点数となります。
- 学習の記録
- 特別活動等の記録
- その他の項目
1.学習の記録
内申点と呼ばれる点数であり、各学年の9教科×5段階評価=45点満点の評定を使用します。埼玉県ではすべての学年の評定が使われますが、中3の成績を2倍や3倍にする学校が多いです。たとえば、「1年:2年:3年=1:1:2」の比率とする高校であれば、学習の記録は45点×1+45点×1+45点×2=180点満点となります。

2.特別活動等の記録
学級活動や生徒会活動、学校行事や部活動等に関する取り組みや成績が記入されます。各学校が設定した内容に基づいて点数化されます。満点は学校の設定によって異なるため、志望する高校の選抜基準は必ず事前に確認しましょう。
3.その他の項目
資格取得、学校外でのスポーツ・文化活動や出欠などについて記入されます。各学校が設定した内容に基づいて点数化されます。満点や項目は学校によって異なるため、志望する高校の選抜基準は必ず事前に確認しましょう。
参考)調査書の配点について
配点の計算方法
学力検査の点数は、一部の例外をのぞき(※)、基本的には5教科各100点満点で合計500点満点です。
外国語科、外国語コース等においては、英語の配点を200点、ほかの各教科の配点を100点とします。国際文化科、人文科等においては、国語、社会および英語の配点を各200点、ほかの各教科の配点を100点とします。
内申点は先述の3つの項目を各高校の選抜基準に合わせて点数化します。
選抜の仕組み
埼玉県公立高校入試では、第1次選抜・第2次選抜までで募集人員の100%の合格者を決定します。
ただし、学力検査は1回のみで、第1次選抜と第2次選抜どちらも同じ点数が用いられます。なお、第2次選抜までで募集人員数の合格者が決まらなかった場合は、第3次選抜が行われます。
第1次選抜と第2次選抜どちらも、学力検査の得点と調査書の得点の比率が各学校により定められています。
第2志望制について
複数の学科やコースがある学校では、第2志望の出願を認めている場合があります。原則として第2志望の判定は第2次選抜で行われます。
たとえば、理数科を第1志望・普通科を第2志望とした場合、第1次選抜は理数科のみで合否判定がされ、不合格の場合は第2次選抜で理数科と普通科の両方で合否判定が行われます。理数科の第2次選抜の定員内であれば理数科合格となりますが、理数科で定員外・普通科で定員内の場合は、普通科合格となります。
なお、第2志望制を採択している学校であってもすべての学科において相互に第2志望を認めているとは限りません。
各高校が設定する学力検査と調査書の得点比率や第2志望制の採択有無については、埼玉県が示している各高校の選抜基準を参照してください。
参考)令和8年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における各高等学校の選抜基準
内申点の計算例
実際に内申点(①学習の記録)の点数を計算してみましょう。
埼玉県の公立高校、A高校の受験を考えているコノさんの場合
A高校の選抜基準計算方法:【合計740点】
〇学力検査の扱い:【500点】
〇調査書の扱い:【240点】

コノさんの3年間の評定は以下の通りです。
| 学年 | 9教科5段階評定の合計 |
|---|---|
| 1年 | 31 |
| 2年 | 36 |
| 3年 | 39 |
比率にしたがって計算すると、コノさんの学習の記録の得点は[1年の9教科5段階評定]と[2年の9教科5段階評定]と[3年の9教科5段階評定の合計点を2倍した点数]の合計=31+36+39×2=145点(180点満点)です。
もしコノさんが生徒会副会長を経験していたり、部活動で県大会に出場した経験があると、「特別活動等の記録の得点」を得られます。また、英語検定3級に合格していれば、「その他の項目の得点」で点数が加算されます。
上の計算方法を参考に、自分の内申点や各高校の選抜基準を参考に、各学年でどれくらいの内申点を取るかの指標にしてみてください。
最新の高校ごとの内申点と学力検査の点数比率は、埼玉県が示している各高校の選抜基準をご確認ください。
3. 埼玉県の近年の入試動向
埼玉県の公立高校の志望状況
埼玉県において、公立高校の志望率は継続的に低下していましたが、2025年度はほぼ横ばいの63.9%でした。一方、私立の志望率は前年から微増し17.8%でした。
私立無償化や令和9年度からの入試制度の変更(選抜方法に関する変更)によって、今後も受験生の志望状況に影響が生じる可能性があります。
埼玉県の高校入試に関する情報収集
受験生が志望校選びや入試対策の検討を進めるためには、各学校の選抜基準に関する情報収集が不可欠となります。
例年、7月頃にさいたまスーパーアリーナで実施される進学フェアでは、埼玉県の公立高校や私立高校がブースを設置して個別相談や情報提供を実施します。各高校の説明会に加えて、有力な情報収集の場となるため、毎年多くの受験生とその保護者が参加しています。
令和9年度からの選抜方法に関する変更
埼玉県では、令和9年度(2027年度)からの選抜方法に関する変更が予定されています。主な変更点は以下の3点となります。
- 調査書の様式変更
- 面接試験の必須化
- 共通選抜と特色選抜の導入
1.調査書の様式変更
調査書からは3年間の評定のみが点数化されることとなります。過去、調査書から点数化されていた「特別活動等の記録」や「その他の項目」については、受験生が学校内外での活動内容を自ら記す自己評価資料に統合され、面接試験の中で参考とされることとなりました。
2.面接試験の必須化
令和8年度(2026年度)までは一部の高校や専門学科で実施されていた面接試験が、令和9年度(2027年度)からは、すべての受験生に対して実施されることとなります。
面接試験では必ず自己評価資料を提出しなければならないため、面接対策もしっかり行う必要があります。
3.共通選抜と特色選抜の導入
すべての学校で、学力検査、調査書、面接をもとに「共通選抜」が行われるようになるとともに、各高校の「入学者の受入れに関する方針」に基づいた選抜(特色選抜)を実施できるようになります。特色選抜では、実技検査または小論文からなる特色検査の実施や、学力検査の傾斜配点が認められています。
選抜を、共通選抜のみで実施するか、特色選抜のみで実施するか、共通選抜と特色選抜の両方を組み合わせて実施するかは、各高校が決定します。
詳しい変更内容については、以下のサイトをご確認ください。
参考)埼玉県公立高校入試制度の選抜方法変更について
4. 埼玉県の模試
県内中学生のおよそ90%が北辰図書株式会社が実施する「北辰テスト」を受験しています。北辰テストは歴史が古く、受験者数の多さから、学力を測る資料として高い信頼がおけるテストです。コノ塾では北辰テストを定期的に受験し、事前の対策授業と、受験後の振り返り学習に力を入れています。中学3年生の受験期は北辰テストの偏差値や得点から逆算して受験校への戦略を教室長と一緒に立てていくことができます。
なお、北辰テストの結果(偏差値)は私立高校の併願を決める際にも用います。たとえば「北辰テストで偏差値●●以上を2回とること」が併願受験の条件になっている高校があるといった使われ方です。私立高校の併願のためにも、北辰テストの事前準備・受験後の振り返りは極めて重要と言えるでしょう。
参考)北辰テスト公式HP
5. コノ塾の埼玉県の公立高校入試対策
埼玉県の公立高校入試についてお話ししてきましたが、いかがでしょうか。
とくに重要なのが、「中学1年生の内申点から合否に影響する」という点です。 埼玉県では中学1年から3年までのすべての成績が、入試の合否に影響する内申点の評価対象になります。つまり、中学3年生=受験生ということではなく、中学1年の時点でもう入試は始まっている!という意識を持つことが、他の受験生に対して一歩リードできるためのポイントと言えるでしょう。
また、埼玉の受験生がほぼ全員受験する「北辰テスト」。
この模試の結果が、私立高校の併願基準として用いられるなど、他県にはない入試制度が確立されています。
このような入試制度の中で、確実に結果を出すためには、「埼玉県の入試対策に特化」し、適切な対策を進めることが不可欠です。
「コノ塾」は、内申点の比重が重い埼玉県の入試に向けて、定期試験・学力検査ともに徹底したサポートを実施しています。
6. お近くのコノ塾
コノ塾は、東京・神奈川・大阪の公立高校で高い合格実績を出している、地域密着型の学習塾です。
埼玉県の公立高校入試制度や北辰テストにも、きちんと対応した学習カリキュラムを提供しています。
埼玉県のコノ塾がどこにあるか気になった方は、こちらをご覧ください!
少しでも気になった方は、まずは無料体験からお申し込みください!お待ちしております!