学校の通知表に書かれている「内申点」。
これが重要なのかどうか、よく分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
内申点は、都立高校受験に大きく関わってきます。
「どう関係するの?」と思った方のために、「内申点がどう高校受験に関係あるのか」もこの記事では取り上げます。
でも内申点の仕組みがわかったところで、どの都立高校を受験すればいいのかを考えるのも難しいですよね。
「日野台高校に行きたいけど、どのくらいの内申点が必要なの?」
「内申点はオール3なのだけど、どの高校を目指せばいいのか分からない…」
と思う方も多いのではないでしょうか。
そんな方のために、今回は「内申点がどう都立高校受験に影響するのか」と、「都立日野台・南平・日野高校の内申点(目安)」を取り上げます!
まとめ
内申点がどう都立高校受験に影響するのか
- 合否判定は、学力検査+調査書(内申点)=1000点満点で決まる
- 学力検査点と調査書点(内申点)の比率は、7:3
- 都立の換算内申点は、学力検査を行わない科目が2倍換算される
都立日野台・南平・日野高校の内申点(目安)
- 都立日野台高校:内申点オール4 + 5が2〜3つ + 学力検査各80点以上
- 都立南平高校:内申点オール4 + 学力検査各77点以上
- 都立日野高校:内申点4と3が半々ずつ + 学力検査各73点以上
内申点がどう都立高校受験に影響するのか
合否判定は、学力検査+調査書(内申点)=1000点満点で決まる
そもそも都立高校の合否はどう決まるのか、よくわからないですよね。
基本的には、学力検査の得点と調査書(内申点)を合わせて、1000点満点で計算しています。
※第一次募集・分割前期か、第二次募集・分割後期かによる
- 第一次募集・分割前期:学力検査700点+調査書300点
- 第二次募集・分割後期:学力検査600点+調査書400点
都立高校入試は、ほとんどの場合において第一次募集・分割前期になります。
第二次募集は定員に満たない場合ですが、ほとんどの高校が定員オーバーしています。
都立日野台高校・南平高校・日野高校など、主要な高校は全て第一次募集・分割前期です。
そのため今回の記事では、第一次募集・分割前期の場合のみを取り上げます。
学力検査点と調査書点(内申点)の比率は、7:3
第一次募集・分割前期では、学力検査は5教科(国語・数学・英語・理科・社会)の検査になります。
また、学力検査:調査書点(内申点)の比率は7:3(学力検査の得点が700点、調査書点が300点)です。
学力検査の結果は5教科。各科目100点満点なので、500点満点になります。
しかし比率が7:3なので、500点満点ではなくて、700点満点に再度計算されます。
内申点は残りの300点分です。
都立の換算内申点は、学力検査を行わない科目が2倍換算される
都立高校入試の際は、「換算内申点」というものを使います。
5教科は当日学力検査があることから、学力検査を行わない専科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)は2倍に計算されます。
結果、45点満点ではなく、65点満点になります。
換算内申点(5教科受験)=5教科の合計 +(音・美・体・技家)×2
65点満点の換算内申点は、その後300点満点に再計算されます。
調査書点(内申点)と学力検査点の計算方法は、以下の通りです。
男女で募集人数が異なるため、倍率・合格点も異なる
ほとんどの高校は募集が男女別に行われていることから、男女で倍率が異なります。
※公式サイトを参考に作成。
倍率が高ければ高いほど、必要となる合格点が上がる可能性があります。
女子の方が募集人数が少ないため、女子の方が倍率が高くなるケースが多いです。
しかしほとんどの場合、男女の倍率・合格点は、大きく異なることはありません。
上の説明でも結構複雑ですよね。
とにかく大事なことは、
- 都立高校の合格点は1000点満点!
- 学力検査の方が、内申点よりも大事。7割は学力検査の結果!
- 専科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)は2倍に計算されるので、専科の内申点は重要。
- 男女の合格点は異なる。しかし、大きく異なることはない。
の4点です。
都立日野台・南平・日野高校の内申点(目安)
都立日野台高校:内申点オール4 + 5が2〜3つ + 学力検査各80点以上
日野台高校合格点:800点(Wもぎ・女子)
※合格点は、Vもぎ(男女)、Wもぎ(男女)を比較して、一番高い点数を使用しています。
日野台高校を受験するには、どれだけ学力検査が得意だったとしても、オール4と、5が2つは欲しいところです。
オール4(換算内申点52点)だった場合:各科目83点(合計414点)
オール3(換算内申点39点)だった場合:各科目92点(合計457点)
オール4のうち、専科が1科目でも3になってしまうと、各科目85点もとる必要があります。
5教科はオール4・専科に3が1つ:各科目85点(合計422点)
また「5が2つ」と言っても、それが5教科(国数英理社)なのか、専科(音美保体技家)なのかによって、必要な点数が異なります。
5教科はオール4・専科に5が2つ:各科目81点(合計401点)
5教科に5が2つ・専科はオール4:各科目82点(合計407点)
「80点以下では日野台高校には合格できないの?」と思うかもしれませんが、もし専科がとても得意で、オール5を取れるようであれば、80点以下でも合格ラインに届きます。
5教科はオール4・専科はオール5:各科目78点(合計389点)
オール4であっても全科目で80点以上をとる必要があると思うと、結構大変そうに聞こえますよね。
しかし 日野台高校を第一志望としていて、さらに大学進学を目指しているのであれば、合計400点(各科目約80点)は取れた方が好ましいです。
なぜならば、入学後に周りの子たちとの学力差が激しくなってしまい、勉強についていけなくなってしまう可能性があるからです。
内申点は学校間での差異もあるので、内申点が高くて学力検査で点数が取れなかった生徒さんは、入学後に実力が追いつかず、勉強がとても大変だったりすることがあります。
一方で都立高校入試の学力検査は、基礎を中心としているため、ちゃんと必要な基礎さえ固めてしまえば、60点はとることができます。 特に3教科(国語・数学・英語)は、きちんと対策さえすれば、60点は無理なく超えることができるでしょう。
※都立入試学力検査(数学)に関する詳しいことは→【都立数学対策】過去問の正答率から見える数学の時間配分と必ず守りたい3つのルール
なので、学力検査で各科目80点以上取れるだけの実力をしっかりつけ、余裕を持って日野台高校に入学した方が、入学後の苦労を考えると好ましいでしょう。
また、しっかり学力検査の対策さえすれば、オール4に届かなくても、日野台高校に合格することはできます。
だからこそ、模試の結果や過去問の結果なども加味しながら、学校や塾の先生と相談する必要があると言えるでしょう。
また、もし学力検査に自信があるのであれば、都立立川高校・八王子東高校・町田高校・国分寺高校を目指すというのも一つの手です。
都立南平高校:内申点オール4 + 学力検査各77点以上
南平高校合格点:760点(Vもぎ・女子)
南平高校を受験するには、オール4程度は必要 です。
それ以下になってしまうと、学力検査で各科目80点以上は取れるようになる必要があります。
オール4(換算内申点52点)だった場合:各科目77点(合計382点)
オール3(換算内申点39点)だった場合:各科目85点(合計425点)
オール4のうち、専科が1科目でも3になってしまうと、各科目78点は必要があります。
5教科オール4・専科に3が1つ:各科目78点(合計389点)
「5教科は苦手だけど、専科はなぜか得意」なケースであっても、各科目80点はとる必要があります。
また似たようなケースですが、「5教科は得意だけど、専科は苦手」であれば、各科目82点はとる必要があります。
4と3が5教科と専科で半分ずつであるようなケースでも、各科目81点はとる必要があります。
5教科に3が2つ・専科に3が2つ:各科目81点(合計402点)
「オール4がないと、南平高校は受けられないってこと?」と思うかもしれませんが、そういうことではありません。
上記でもすでにお話していますが…都立高校入試の学力検査は、基礎を中心としているため、ちゃんと必要な基礎さえ固めてしまえば、60点はとることができます。
※都立入試学力検査(国語)に関する詳しいことは→【都立国語対策】直前に読んで10点UPも!?国語の時間配分と取り組む順番
また大学進学を目指していたり、入学後に周りの子たちとの学力差が激しくなってしまい、勉強についていけなくなってしまうことを避けたいのであれば、合計400点(各科目約80点)は取れた方が好ましいです。
つまり、南平高校を目指すべきケースは、以下のようなケースと言えるでしょう。
- オール4だが、学力検査でギリギリ合計400点取れない
- 400点を優に超えられるようであれば、日野台高校を目指すことも視野に
- オール4までは届かないが、学力検査で合計400は超えている
- 400点を優に超えられるようであれば、レベルを下げずに南平高校を目指しましょう
また日野台高校に必要な点数まではギリギリ届かないが、南平高校よりも高いレベルの高校に行きたい場合は、都立調布北高校・昭和高校などがあり、日野市内からのアクセスもいいです。
都立日野高校:内申点4と3が半々ずつ + 学力検査各73点以上
日野高校合格点:620点(Vもぎ・女子)
日野高校を受験するのであれば、内申点は4と3が半々ずつぐらいは欲しいところです。
オール4(換算内申点52点)だった場合:各科目68点(合計336点)
オール3(換算内申点39点)だった場合:各科目76点(合計379点)
「5教科は苦手だけど、専科はなぜか得意」なケースであっても、各科目71点はとる必要があります。
また似たようなケースで、「5教科は得意だけど、専科は苦手」であれば、各科目73点はとる必要があります。
4と3が5教科と専科で半分ずつであるようなケースでも、各科目72点はとる必要があります。
5教科に3が2つ・専科に3が2つ:各科目72点(合計356点)
「73点以上って、結構レベル高くない?」と思うかもしれませんが…
本記事で繰り返しお話していますが、都立高校入試の学力検査は、基礎を中心としているため、ちゃんと必要な対策さえすれば、60点はとることができます。
※都立入試学力検査(英語)に関する詳しいことは→【都立英語対策】英語の時間配分と要注意問題5選(今からできる対処法つき!)
日野高校を目指すべきケースは、以下のようなケースと言えるでしょう。
- 内申点に3と4があり、学力検査で合計400点を取れない
- 400点を取れそうなのであれば、南平高校を目指すことも視野に
- オール3だが、学力検査で合計380点に届きそう
- 380点に届くようであれば、レベルを下げずに日野高校を目指しましょう
また、日野高校よりレベルが上の都立神代高校や都立調布南高校などもありますので、視野を広げて見てみることもおすすめします。
まとめ
内申点がどう都立高校受験に影響するのか
- 合否判定は、学力検査+調査書(内申点)=1000点満点で決まる
- 学力検査点と調査書点(内申点)の比率は、7:3
- 都立の換算内申点は、学力検査を行わない科目が2倍換算される
都立日野台・南平・日野高校の内申点(目安)
- 都立日野台高校:内申点オール4 + 5が2〜3つ + 学力検査各80点以上
- 都立南平高校:内申点オール4 + 学力検査各77点以上
- 都立日野高校:内申点4と3が半々ずつ + 学力検査各73点以上
内申点にとらわれず、学力検査の対策をして、第一志望合格を目指しましょう
上記でしつこいぐらいお話していますが…学力検査(特に3教科)は、基礎ができれば60点は取れます。
記述問題(数学の証明、英語の英作文、国語の作文、理科社会の記述)があるため、100点満点は難しいですが、各科目80点(合計400点)は難しくありません。
中3の夏までに記述問題以外は解けるようにしておけば、入試の時期には安定的に80点をとれると思われます。
しかし、やはり内申点は高いに越したことはありません。
入試本番でどんなミスをするかわかりませんし、もしかしたら苦手な単元が出てくるかもしれません。
だからこそ早い段階から学校の中間・期末テスト対策を行い、学校の成績を上げておくことはとても重要です。
受験校を決める段階で「内申点のせいで、ギリギリ受からないかも…!」とならないように、早めから学校の成績を上げて、入試対策を始めたいところです。