200字作文に使える時間はたったの「5分」です!
5分で、200字の作文を書くのは大変です。
しかしどんな問題でも5分で200字作文を仕上げる方法は…あります!
コツさえ守れば、満点だって夢ではありません。
今回は、頭に叩き込んでおきたい都立高校入試の国語の作文のコツと書き方について紹介します。
まとめ
- 絶対守るべきポイント
- 200字以内
- ですます調
- 2段落
- 実際に書いてみよう:令和2年度の場合
- ①筆者の意見のまとめ
- ②自分の意見(筆者に賛成)とその理由
- ③意見に見合った自分の体験
- 体験がどうテーマと繋がるか説明する
- ◎ポイント:話題を事前にストックしておく!
- ④まとめ(今後の話)
- 細かいが、重要な注意点
- 書き出しは一マス空ける
- 句読点は一字とみなす
- 漢数字を使う
- 会話体は使わない
絶対守るべきポイント:200字以内、ですます調、2段落
①絶対に200字以内におさめる!
東京都立富士高等学校の平成30年度の正答表及び部分点の基準には以下の通り書かれています。
- 〜について本文をふまえた考察がなされている。(+6点)
- 具体的な体験が見聞が適切に書かれている。(+4点)
- 101字以上175字以内である。(-2点)
- 100字以内または201字以上である。(-10点)
なんと200字オーバーすると、0点になってしまいます。
なので絶対に200字オーバーしないようにしましょう。
しかし実は200字は思っているよりも短いです!!
何度か練習してみて、200字がどれくらいの長さなのか感覚を掴みましょう。
②「ですます」調で書く!
都立高校入試の作文は、基本的に 「…というテーマで自分の意見を発表する」 です。
「発表」なので、「ですます」調で書きましょう。
もし仮に変化球が来たとしても、都立高校の入試の場合「ですます」調に書いたからといって、減点されることはありません。
- 国語の授業でこの文章を読んだ後、「理想の組織」というテーマで自分の意見を発表することになった。
- 国語の授業でこの文章を読んだ後、「新しい『何か』に出会うこと」というテーマで自分の意見を発表することになった。
- 国語の授業でこの文章を読んだ後、「自分の意志をもつこと」というテーマで自分の意見を発表することになった。
- 国語の授業でこの文章を読んだ後、「食生活と歴史」というテーマで自分の意見を発表することになった。
- 国語の授業でこの文章を読んだ後、「基本を身につけること」というテーマで自分の意見を発表することになった。
※ 注意:「ですます」調だと、形容詞の表現が大変です。
文章を 「〜と思います」「〜と考えます」 で終わらせましょう。
×「楽しかった」→「楽しかったです」
◯「楽しかった」→「楽しいと思いました」
③ 2段落で書く!
話題が変わっているのに段落が変わっていないと、減点されてしまいます。
3段落だと200字ではまとまりが悪くなるので、2段落にしましょう。
- 第1段落:筆者の意見のまとめ+自分の意見(筆者に賛成)とその理由
- 第2段落:意見に見合った自分の体験+まとめ(「だからこれから~したい」など今後の話)
実際に書いてみよう:令和2年度の場合
<令和2年度>
〇出典:福岡伸一「動的平衡3」
〇問い:国語の授業でこの文章を読んだ後「理想の組織」というテーマで自分の意見を発表することになった。このときあなたが話す言葉を具体的な体験や見聞も含めて二百字以内で書け。
〇配点:10点
<解答例>
筆者は文中で、自立分散的に可変性・相補正をもって状況に対応できる組織が理想であると述べています。私も、個人が自ら考えつつも、協力しあえる組織が理想であると考えます。
クラスで班を作り、校内行事に関する新聞を作成しました。班にはインタビューが上手な人や、写真が得意な人などがおり、それぞれが考えてお互い役割を分担し合いました。自主的に行動しながら協力しあうことの重要さを学び、今後も続けたいと思いました。(200字)
①筆者の意見のまとめ
1文目は 「筆者は文中で〜と述べています。」 です。
都立高校入試の肝は、 「賛成か反対か、明確にした上で論ぜよ」 です。
まずは筆者の意見をまとめ、次に賛成か反対します。
筆者の意見や主張ですが、 「一番最初か最後の段落」 であることが大半です。
令和2年度の問題でも、一番最後の段落に筆者の意見が書いてありました。
つまり筆者の意見を捉える場合には、必ずしも文章全体を丁寧に読む必要はありません。
※ 東京都教育委員会『令和2年度都立高等学校入学者選抜 学力検査問題及び正答表 国語検査問題』の6ページ目を参照
本文にて筆者は、「自立分散的に可変性・相補正をもって状況に対応できる」サッカーチームこそが理想の組織なのではないか、と述べています。
なので、その意見をまとめます。
<第1文>
「筆者は文中で自立分散的に可変性・相補正をもって状況に対応できる組織が理想であると述べています。」
※ 注意:そのままの形で1行以上引用していると減点されてしまいます!
多少でもいいので言い換え、丸写しは避けましょう。
②自分の意見(筆者に賛成)とその理由
2文目は 「私も(言い換えた「①筆者の意見のまとめ」)だと考えます。」 です。
都立高校入試でも問題文に「国語の授業でこの文章を読んだ後」と指定があるため、本文内の筆者の主張を読んだうえで、意見を書くことが必要です。
反対しても賛成でもいいですが、反対意見を考える方が難しいので、基本賛成にしましょう。
ここでは「①筆者の意見のまとめ」をなぞっていいのです。
しかし全く同じ文言だと減点されてしまうので、違う表現に言い換えます。
「個々が自立分散的に可変性・相補正をもって状況に対応できる組織が理想」
↓
「個人が自ら考えつつも、協力しあえる組織が理想」
<第2文>
「私も、個人が自ら考えつつも、協力しあえる組織が理想であると考えます。」
③意見に見合った自分の体験
ふさわしい具体例として、自分の体験を述べます。
もし実体験がなければ、その場で作り上げても大丈夫です。
「具体的」とはある1つのことに絞って、その時の風景が読む人に伝わるように書くことです。
曖昧な言葉を正確な情報や数値に置き換えることで、より具体的になります。
「学校で新聞を作った」
↓
「クラスで班を作り、校内行事に関する新聞を作成した」
<第3文>
「クラスで班を作り、校内行事に関する新聞を作成しました。班にはインタビューが上手な人や、写真が得意な人などがおり、それぞれが考えてお互い役割を分担し合いました。」
※ 注意:「それぞれが考えてお互い役割を分担し合いました」が重要です!
その意見を補完する体験として「自立分散型」での成功体験であることが伝えましょう。
「自立」しながら「協力」できていたかどうか、がポイントです。
◎ポイント:話題を事前にストックしておく!
大体の傾向を元に、見合った体験を事前に用意しておきましょう。
以下にて、コノ塾でよく使う話題を紹介します。
- 組織、協調性
- 部活、クラス委員、文化祭など
- 人間関係、社会
- SNS上での友達
- 科学技術の進歩
- 原子力、iPS細胞、ITの進化
- 人生とは
- 立派な先生、募金活動
- 日本文化
- おせち料理
④まとめ(今後の話)
最後にまとめとして、「だから、私も今後〜したいと思います」(賛成の場合) という趣旨の一文を書きます。
「今後も同じように続けていきたい」、「今後はもっと〜になりたい」など、今後について書きましょう。
<第4文>
「自主的に行動しながら協力しあうことの重要さを学び、今後も続けたいと思いました。」
細かいが、重要な注意点:書き出しは一マス空ける、句読点は一字、漢数字
以下のような細かな作文のルールのミスも減点の対象になってしまいます。
- 書き出し、段落の頭、改行した場合は一マス空ける
- 最初のマス目は一文字空けて書き始める
- かぎかっこで始める場合も、最初のマス目は空けて、2マス目にかぎかっこを書く
- 句点、読点、かっこ類(「」、()、『』)は、すべて一字とみなす
- かっこ類が行末、行頭にくるのは×
- 句読点が行頭にくるのは×(行末の文字に句読点がつく場合、行末の文字と一緒に句読点を入れる)
- →句点とかぎかっこを一マスに一緒に埋めるのはOK。行の最後のマス目に来たときは、文字と一緒に書く。
- 数字は漢数字(一、二、三、…)を使う
- どうしても漢字がわからない場合は、ひらがなで書く
- 誤字は減点になってしまう
- 会話体は使わない
- 学校では、会話を文章中にはさむ場合は改行するように習うの
- 字数稼ぎと思われてしまう
- 字数がオーバーしてしまう
- 学校では、会話を文章中にはさむ場合は改行するように習うの
まとめ
- 絶対守るべきポイント
- 200字以内
- ですます調
- 2段落
- 実際に書いてみよう:令和2年度の場合
- ①筆者の意見のまとめ
- ②自分の意見(筆者に賛成)とその理由
- ③意見に見合った自分の体験
- 体験がどうテーマと繋がるか説明する
- ◎ポイント:話題を事前にストックしておく!
- ④まとめ(今後の話)
- 細かいが、重要な注意点
- 書き出しは一マス空ける
- 句読点は一字とみなす
- 漢数字を使う
- 会話体は使わない
5分で200字作文、コツさえ覚えれば満点も夢じゃない!
「思ったよりも、200字って短い!」と思いませんでしたか?
実は文字オーバーしてしまうケースの方が多いくらい、200字は短いのです!
この記事を読んで「あれ、意外と簡単かも?」と思っていただけたら嬉しいです。
作文は国語の稼ぎどころです。上記のポイントを守って、10点満点を目指しましょう!
合格者体験記(保護者の方の声もございます)
コノ塾では都立高校への合格者・保護者へのインタビューを記載しております。
受験に対する取り組みや、塾選びの参考にぜひお読みください。
【町田高校 合格体験記】内申が7足りなかった私でも、「絶対に受かる」と思えた理由。
【町田高校 合格体験記】数学20点だった私が、町田高校に合格するまで。
【狛江高校 合格体験記】3年生の1学期から144点アップし469点に。C判定だった高校に合格した秘密
【成瀬高校 合格体験記】冬の模試でE判定でも、最後まで諦めずにやり切ったからこそ手にした合格
【神代高校 合格体験記】C判定になっても、第一志望を諦めなかったわけ。
都立高校を視野に入れている方は、お近くの教室までお問い合わせください!